斉藤光学ブログ 観察のコツやマイクロスコープの情報などを掲載
マイクロスコープのハレーション(白飛び)対策!現場で試せる照明の調整法と選び方
金属表面や基板のハンダ、樹脂成形品など、ツヤや光沢がある対象物を観察・検査する際の、強い反射による「ハレーション(白飛び)」は多くの現場で課題となっています。
「ハンダのクラックが見えない」「金属の傷が白飛びに埋もれる」とお悩みの方も多いのではないでしょうか。
ハレーション対策には大きく分けて以下の3つがあります。
1. 照明の調整とオプション照明の利用
2. 偏光フィルターの使用
3. 撮影・画像処理(ハレーション除去機能・HDR機能など)での対策
いくつか方法はありますが、まずは手軽に試せる「照明での対策」からアプローチするのがおすすめです。
本記事では、基本となる照明の調整ノウハウから、課題を解決するオプション照明の選び方まで詳しく解説します。
手持ちの機材ですぐに試せるハレーション対策
まずは、現在お使いのマイクロスコープのままで実践できる調整方法です。
1. 光量の最適化
単純に光量を下げることである程度のハレーションは軽減できます。ただし、下げすぎると周囲が暗くなり観察部位が見えにくくなる場合もあります。カメラの「絞り」と組み合わせて、最適なバランスポイントを探ることが重要です。
⇒関連記事:「マイクロスコープの「絞り」と「光」で映りを劇的に変える!」
【観察事例】PCB基板
SKM-V300B-FHD(標準照明SKLS-H)
絞り4
SKM-V300B-FHD(標準照明SKLS-H)
絞り2、照明位置を下げた状態
2. 拡散板の活用
照明に拡散板を取り付けると、光が散乱して柔らかい照射になり、局所的な強い反射を抑えられます。
当社の標準セット付属照明(SKLS-H / SKLS-A)には拡散板が標準付属しています。
手元に拡散板がない場合でも、トレーシングペーパー、乳白色のアクリル板、クッキングシートなどで代用可能ですので、ぜひお試しください。
【観察事例】クレジットカードICチップ
【観察事例】基板の金メッキ
SKLS-H(LEDリング照明)
SKLS-H(LEDリング照明)+拡散板
手持ちの照明で解消しない場合は「オプション照明」を活用
標準照明で解決しない場合は、対象物の形状や素材に合わせた特殊照明の導入が効果的です。
4方向独立点灯 LEDリング照明
SKLS-A (SKM-Z200,300シリーズに標準付属)は4方向からの独立点灯。
不要方向の照明を消すことができます。
【観察事例】コイルモーター
SKLS-A(LEDリング照明)
上下2箇所点灯
SKLS-A(LEDリング照明)
左右2箇所点灯
高輝度・拡散リング照明
高輝度LEDの光を十分に拡散させ、LED特有の粒々(照明ムラ)をなくした照明です。光沢物でも均一に光を照射できるため、標準のリング照明では見えにくかった金属の傷やプリント基板も鮮明に観察できます。
【観察事例】金属加工品の表面
SKLS-H(LEDリング照明)
SKLS-K80D(高輝度・拡散リング照明)
【観察事例】円柱形金属の表面
SKLS-H(LEDリング照明)+SKS-V01
SKLS-K110D(高輝度・拡散リング照明)+SKS-V01
【観察事例】半透明樹脂成型品
SKLS-H(LEDリング照明)
SKLS-K80D(高輝度・拡散リング照明)
簡易同軸落射照明
金属顕微鏡と同じ原理を利用した外付け照明です。影を発生させず、対象物の平面で反射した光だけをカメラに戻すため、平らなフィルムや鏡面の観察に大きな効果を発揮します。
【観察事例】ボタン電池
SKLS-H(LEDリング照明)
SKLSF2(簡易同軸落射照明)
【観察事例】包装用フイルム
SKLS-H(LEDリング照明)
SKLSF2(簡易同軸落射照明)
ドーム照明
半球状ドームの内側で光を反射させ、あらゆる方向から均一に光を当てます。曲面のあるワークや、金属表面の複雑な反射ムラを抑えるのに最適です。
【観察事例】ハンダ付け部
SKLS-H(LEDリング照明)
ドーム照明
【観察事例】円柱形金属の表面
SKLS-H(LEDリング照明)+SKS-V01
ドーム照明+SKS-V01
まとめ
ワークの素材、形状、そして「何を見たいか(観察目的)」によって最適な照明の組み合わせは異なります。複数のパターンを試し、自社のワークに最適化された撮影条件を見つけていくプロセスが重要です。
「自社のワークにはどの照明が合うか試したい」「実際の見え方を確認したい」という場合は、デモ機の貸し出しやサンプル撮影も承っております。ぜひお気軽にご相談ください。
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FAQ よくあるご質問
よくあるご質問については、「FAQページ」をご覧ください。



